AIが女性の従業員に与える影響について、企業が知っておくべきこととは?

By Indeed
薄紫と薄いピンクの背景、さまざまな職業の女性

生成AIが仕事を取り巻く環境を変える中、女性が直面するリスクはやや大きくなる可能性もありますが、新たなチャンスもあります。

キーポイント 

  • 女性が就くことの多い仕事は、男性が就くことの多い仕事に比べて、AIによる破壊的な影響をやや受けやすいでしょう。 
  • 一般的に、事務系の仕事は、手を使う作業が多い職種よりも、AIによる破壊的な影響にさらされる可能性が高いと言えます。
  • 企業はAIツールを使用するための研修やスキルアップに投資し、従業員はAIツールをうまく利用する必要があります。 

生成AIは、かつてないペースで仕事のあり方を作り変えています。女性史月間(Women's History Month)にあたり、このような変化が、男性従業員と比較して女性従業員にどのような影響を与えるのかを明らかにします。また、すべての従業員に対する、生成AIの破壊的な影響を最小限に抑えるために、企業にできることを考えます。

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生成AIによる影響の受けやすさを決める要因は、ジェンダーではなく仕事内容

Indeed の米国での求人掲載を基に2023年に Indeed Hiring Labが実施した調査(英語)によると、生成AIによる影響の受けやすさが中程度または高度の仕事で働いている女性は73%であるのに対し、男性は68%であることが分かりました。

労働者が男性と女性のどちらを自認するかによって、生成AIの影響を受けやすくなる可能性に違いが出ることはありません。最終的にその人がどのような仕事をしているかによって、影響の受けやすさが決まります。男性と女性のどちらも、生成AIの影響を受ける可能性の異なるさまざまな仕事に従事していますが、生成AIによって破壊的な影響を受ける可能性の高い、典型的な「事務職」で働く割合は、男性よりも女性の方がやや多いと言えます。生成AIの影響を受ける可能性が極めて低い仕事で働いているのが、男性の約3分の1(32%)であるのに対し、女性ではわずか約4分の1(27%)となっており、全体的な影響の受けやすさが違う理由はここにあります。

「生成AIの影響を最も受けやすいと思われる分野を検討すると、むしろAIが有用である可能性が高く、AIがより破壊的な影響を及ぼすのは事務職の分野であることが分かります」と、Indeed でHead of AI Innovationを務めるHannah Calhoonは言います。 

2024年版のHiring Labのレポートでは、生成AIは事務系の作業が多い仕事を得意としており、手を使う作業が多い仕事ではあまり役に立たないため、「特定のスキルを手作業で行使する必要性が、そのスキルが最終的に生成AIに取って代わられる可能性を決定する上で大きな役割を果たす」と指摘されています。

2024度版のレポートでは、バスの運転手や調理師、看護師は、生成AIの影響にさらされる可能性が低いことが分かっています。経理やマーケティング、医療管理サポートの仕事は、生成AIによって破壊的な影響を受ける可能性が高いと言えるでしょう。 

しかし重要なのは、AIが、生成AIの影響を受けやすい職種に従事している人々すべてに完全に取って代わるわけではないということです。また、AIを使って働くことは、必ずしもAIを構築することを意味するのではなく、より効果的かつ戦略的に仕事をするためにAIを活用することを意味します。 

「女性には、それぞれの業界や職種でAIの革新を推進する大きなチャンスがあると思います」とCalhoonは話します。「たとえその職種が、それほど技術色の強くないものであってもです」 

破壊的な影響に直面した場合はAIをうまく活用する

AIが職種や業界のあり方を作り変えるのに伴い、企業には、変革を推進する要素としてだけでなく、従業員をサポートし、安定させるツールとしてAIを利用する大きなチャンスがあります。すべての従業員に対してAIが与える影響と変化に対抗するために、企業がAIを利用する方法をご紹介します。 

1. より公平な採用プロセスをサポートするためにAIを利用する

スキルファースト採用は、求人の候補者の職歴や学歴よりもスキルや能力を重視することで、歴史的に過小評価されたグループの人々が平等に活躍できる環境を整えるのに役立ちます。自動化とAIが採用市場を再構築する中で、過去の職種より実際の能力を重視することがこれまで以上に大切となり、AIはそうした採用プロセスをサポートすることが可能です。 

「人間が持つバイアス(意識的または無意識のうちに形成された、特定のグループに対する固定的な見方や態度)は、採用プロセスにさまざまな形で微妙に作用することがあります」とCalhoonは言います。職種や学位ではなく、スキルを重視すると、潜在的な人材プールが大きく広がる場合があります。米国の7,000万人、つまり米国の労働力人口の半数は、4年制大学の学位を取得する以外の方法でスキルを身に付けた、STARs(Skilled Through Alternative Routes)と呼ばれる人々で、学位の代わりに兵役、職業訓練プログラム、または実務経験を通じてスキルを身に付けています。 

AIが従業員に必要なスキルを再定義する中で、企業は生成AIを使用して、学位よりもスキルを重視するよう求人情報に変更を加えることができます。Indeed のAI Job Description Generator(日本でのローンチは未定)は、求人情報を作成するのにかかる時間を、2時間から、ほんの数分にまで短縮します。これにより、企業は募集中の求人の条件を満たす候補者を容易に見つけられ、これまで対象としていた人材プール以外から候補者を探すことができるようになります。また、生成AIは行間を読み取ることもでき、定められた条件をより適切に満たす候補者を見つける能力もあります。 

2. ジェンダー間の賃金格差を解消するためにAIを利用する

米国労働統計局によると、2024年の第4四半期にフルタイム勤務の女性が得た1週間当たりの収入の中央値は1,083ドルで、男性の83.2%に過ぎないそうです。全職業のうち90%を超える仕事で、女性は男性より収入が少なく、ジェンダー間の賃金格差は、有色人種の女性や障害のある女性ではさらに広がっています。企業はAIツールを利用して、給与にジェンダーなどの特性に基づくバイアスが影響していないかをすばやく分析し、そのデータを使用して賃金格差を修正できます。 

従業員側もAIを専属のキャリアコーチ(日本でのローンチは未定)として利用し、キャリアパスを変更したり、自身で給与や昇進を交渉したりするために役立てることができます。 

3. 従業員がAIスキルを身に付けるのを支援する

AIエンジニアリングの職種に占める女性の割合は増えていますが、依然としてさまざまなAI関連の分野で男性の占める割合が多くなっています。AIツールを利用する従業員の間にもジェンダー格差は存在します。あるレポートによると、過去12か月間で生成AIを使用した男性が50%だったのに対し、女性はわずか37%でした。

これは女性にとって、機会の損失だと言えます。「AIをキャリアに活かし、AIがもたらす新たなツールを活用するのに、AIに関する深い専門知識は必要ありません」とCalhoonは話します。 

また、企業に対しては、従業員全員にAIツールの研修とスキルアップを提供するよう強く勧めます。「社内で新しいAIツールを一式導入する場合は、必ずすべての従業員に、ツールを利用する機会を提供することが大切です」とCalhoonは説明します。 

AIが仕事を取り巻く環境を作り変えていく中で、誰もが課題とチャンスの両方に直面することになるはずです。AIを格差が広がる原因ではなく、進歩の原動力とするためには、リスキリング(学び直し)の取り組みや、公平な採用活動と給与、そしてまず従業員が新しいツールにアクセスできるようにすることなど、先を見越した対応が極めて重要になるでしょう。

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Two women in an office looking at a laptop and smilling

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