新卒エージェントとは、担当のエージェントが付き、自社に合った新卒採用をより効果的に行えるサービスです。新卒エージェントサービスの特徴やメリット、デメリット、どのような企業に向いているサービスなのか、人事採用に詳しい、キャリアアドバイザー・採用コンサルタントの井上真里さんにお聞きしました。
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求人を作成する新卒エージェントとはどのようなサービスか
◆新卒をターゲットとしたエージェント
新卒エージェントとは、新卒採用において一般的に「エージェント」と呼ばれる人材紹介会社が企業の採用ターゲットにあった学生を紹介したり、会社説明会への参加を促したりして、自社に合った新卒採用を行うためにサポートをしてくれるサービスです。中途採用者の採用方法である転職エージェントとは、新卒者を対象としている点が異なります。
◆費用体系は成果報酬型が中心
多くのエージェントが成果報酬型であり、新卒者が入社(または内定承諾)した時点で紹介料を支払います。紹介料はエージェントにより異なり、相場は1人あたり60万円~150万円程度といわれています。
◆新卒エージェントサービス利用のステップ
1.自社の求める人物像をエージェントに伝える
自社に合う人物像を決め、志向やスキル、学歴などの要件をエージェントに伝えます
2.企業の求める人物像に合う学生をエージェントが探し、紹介する
エージェントは学生からヒアリングした自身の性格や仕事に対する考えなどを元に、個々の素質を踏まえた上で企業に合った学生を紹介します
3.選考から採用決定、入社までをサポートする
エージェントは企業と学生の仲介者となり、企業と学生の双方にヒアリングを行いながら連絡や面接日の設定などを代行し、内定・入社までをサポートします
企業が利用する場合のメリット
◆自社に合った人材を獲得しやすい
エージェントが学生の志向性(個人が大切にしている考え方などの価値観)やスキル、向き不向きなどをヒアリングして分析した上で自社に紹介してくれるため、自社に合った人材を採用できる可能性が高くなります。
◆企業の魅力を伝えてくれる
エージェントが、学生に対して第三者的な立場から企業の情報を伝えてくれるため、自社がアピールするよりも学生に自社の魅力や働きやすさなどの特徴が客観的に伝わりやすくなります。
◆自社に興味を持ってもらえる機会が増える
就職サイトなどを使った一般的な採用選考では、自社に興味を持った学生からの募集を待つことになりますが、エージェントを介することによって、従来の方法では接点のなかった学生が自社に興味を持ってくれる可能性が高まります。特にBtoBの企業など、一般消費者には認知度の低い企業の魅力も、エージェントからの紹介によって学生に伝わりやすくなります。
◆企業には言いづらい本音を聞ける
エージェントは、企業と学生のコミュニケーションの橋渡しをします。そのため、学生が企業に直接言いづらい本音や聞きづらい質問などについて、エージェントを介して知ることができ、内定の辞退や、入社後のミスマッチなどを防ぐことにもつながります。
◆選考の手間が軽減する
企業は求める人材に対して、学生の志向性や意欲、スキルなどの要件を提示します。その要件をもとにエージェントがスクリーニングをかけるため、書類選考や度重なる面接などの工数を省きながら、自社の求める人材像に合った学生を採用できる可能性が高まります。
企業が利用する場合のデメリット
◆費用がかかる
不特定多数の人数が見る就職サイトの求人広告などに比べて、一人当たりにかかるコストが高いため、まとまった数の新卒採用を考えている企業には負担になります。
◆コミュニケーションコストがかかる可能性
原則的にエージェントを通して学生とコミュニケーションをとるルールなので、エージェントとの相性によっては細かいニュアンスが伝えきれなかったり、追加で伝えたい事項が発生したときなどにタイムラグが起こったりと、連絡がスムーズに取れないケースがあります。
新卒エージェントの利用に向いている企業とそうでない企業は?
◆向いている企業
- 新卒採用者が10名程度など、採用予定人数がそれほど多くない企業(エージェントを利用したほうが結果的に低いコストで人材を獲得できる)
- 人事採用担当者が多忙など、採用選考にリソースが割けない企業
- BtoB(企業同士の取引が主)で、一般的に知名度の低い企業
◆向いていない企業
- 採用へのコストが割けない企業
- 新卒採用数が多い企業
- 知名度があり、求人広告でも応募が集まりやすい企業
新卒エージェントサービスを利用する際のポイント
◆目的によって他サービスと使い分ける
新卒エージェントのほかにも就職サイトや合同説明会からの募集なども併用し、自社に合った採用方法を模索しましょう。自社のメイン事業とは異なる新規事業部を立ち上げる際のように「自社に応募してくる層とは違った層を、ピンポイントに採用したい場合はエージェントを利用する」など、ケースによって使い分けるのも有効です。
◆様々なエージェントサービスを試してみる
新卒エージェントサービスは数多くあり、それぞれ得意分野が異なります。初めから絞り込まずにいくつか登録して試して、どのエージェントがより成果を出したかを数値化して分析すれば、次期からの採用にも役立てられます。
コストはかかるものの、初期費用がかからず始められる新卒エージェントサービスは、相性の良いエージェントを見つけると新卒採用がよりスムーズになります。採用方法の一つとして検討してみましょう。
※記事内で取り上げた法令は2022年11月時点のものです。
<取材先>
キャリアアドバイザー・採用コンサルタント 井上真里さん
慶應大学経済学部卒業後、大手住宅メーカー、ITアウトソーシング業と東証一部上場企業2社の採用に従事。その後独立して大学生の就職相談および社会人の転職相談にキャリアコンサルタントとして携わりながら、Web業界を中心に複数の企業の新卒採用立ち上げ、採用業務に従事。著書に「就活女子のための 就活迷宮から抜け出すトビラ」(TAC出版)など。
TEXT:宮永加奈子
EDITING:Indeed Japan + 南澤悠佳 + ノオト

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