内定承諾のお礼メール作成のポイント
内定を承諾した新卒の学生あるいは中途の候補者にとって、企業からのお礼メールの内容だけで内定辞退を決めるということは基本的にはないと思いますが、大前提として、まずは失礼のないように、そして志望度を下げることのないようにする必要があります。
また、この段階のメールでは、この後の手続きなど、やっておかなければならないことがあるならその案内や、必要事項をきちんと通達するという事務的なことが重要です。
このとき、疑問や不安に思うことがあれば遠慮なく連絡がほしい、というメッセージを添えてもいいでしょう。相手に敬意を払いつつ、適切な距離感を持ちながら、入社前の不安をなくしてあげることが大切です。
また、採用人数が少ない場合は、テンプレートを用意しておくことだけではなく、せっかくここまで採用活動をしてきたので、人柄も含めて人事が評価した点や、入社後に期待している点などを個別に送るなど、一人ひとりに寄り添うフォローメールがあってもいいかもしれません。
より突っ込んだ内容を送るのであれば、面接を担当した現場の社員からのコメントを添えたり、現場の社員から個別にメッセージを送ってもらうのもいいでしょう。
会社のことをより知ってもらうために、社内広報や動画、ブログやオウンドメディアの記事をリンクで貼って「ぜひ読んでみてください」と案内するのもありです。特に、社内でしか見られないものであれば、よりリアルな情報を感じてもらえます。テンプレート化もしやすい上に、おもてなし感があって、入社への動機付けもしやすいのでおすすめです。
内定承諾のお礼メールの例文
上記を踏まえて、例文をご紹介します。中途の場合、内定式は基本的に行わないかもしれませんが、適宜参考にしてみてください。
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○○○○様
株式会社△△ 採用担当の□□と申します。
先日は内定承諾のご連絡をいただき、ありがとうございました。
面接を担当した××も、「(評価した点や、期待している点)」と話しておりました。
○○様が入社し、一緒に働ける日を心待ちにしております。
早速ですが、入社までのスケジュールについてのご案内です。
【入社までのスケジュール】
令和○年○月○日 内定式・懇親会
令和○年○月○日 内定者研修
令和○年○月○日 入社式
※内定式の参加は任意となりますが、式後の懇親会では軽食をとりながら先輩社員とお話できる時間も設けております。
※内定式に参加される場合は交通費が支給されますので、印鑑をお持ちください。
※内定式の出欠確認や当日の詳細は○月に入ってからご連絡いたします。その際は期日までにご返信をお願いいたします。
また、弊社の○月の社内報のPDFを添付しましたので、お時間のあるときにお目通しください。社内の雰囲気などがより伝わるかと思います。
現時点で不安なことやご不明点があればお気軽にお問い合わせください。
社員一同、○○様とお仕事できる日を楽しみにしております。
(署名)
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内定辞退を防ぐために、内定承諾後に気をつけたいこと
まず一番大事なのは、相手のニーズや不安を正確に知ること、そしてそれに対する解決策を提供することです。例えば中途採用で、候補者が希望する条件を満たしていない場合でも、志望度を上げる努力をするべきでしょう。
「本当にあなたに入社してほしいと思っている」という言葉をきちんと伝えたり、社長や上長になる人間などと面談の場を設けてリスペクトを示したりと、単純に接触回数を増やして、会社に対して親しみや繋がりを感じてもらうことも必要かもしれません。
お礼メールも含めて入社前には定期的に候補者との接触を
内定承諾後の辞退はそこまで多くはないですが、まったくないわけではありません。新卒であれば入社前にアルバイトで入ってもらい物理的に会うことはもちろん、オンラインやメールなども含めて、接点を持ち続けることが大切です。
<取材先>
core words株式会社 佐藤タカトシさん
TEXT:小林麻美
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト