オンライン面接のメリット・デメリット
◆移動の時間や費用がかからない
オンライン面接の一番のメリットは、応募者に面接会場までの移動や費用の負担をかけないことです。ですからオンライン面接ならU・Iターン希望者など遠方の人や、現在在職中で面接の日程調整が難しい人からの応募にも期待が広がります。
◆人材の間口が広がる
地方企業に転職を希望している求職者の場合、面接のたびにその企業に赴くことは困難でしょう。また、地方の大学生にとって、土地勘のない首都圏や大都市にある企業に面接を受けに行くことに不安を覚えるかもしれません。そのため、応募することを躊躇している人材がいることも考えられます。オンライン面接を実施することで、人材の間口が広がる可能性があります。
◆通信トラブルの心配も
オンライン面接のデメリットとしては、通信環境によっては音声や映像が乱れて進行が滞ったり、中止となる可能性があることです。ですから応募者にはWi-Fi環境など安定したインターネット接続が可能な場所を選んでもらうよう事前に依頼するなど、面接を円滑に進められるように対策をしておくといいでしょう。
また、ビデオ通話では微細な表情の変化がわかりにくいなど、やはり対面との違いを感じることもあるかもしれません。最終面接は対面にするなどして、選考フロー全体の中でオンライン面接をうまく活用するといいでしょう。
オンライン面接で必要なものは?
◆ツールやアプリは多種多様
オンライン面接に必要となるのは、まずはインターネット環境です。端末はスマートフォンでも顔を見ながらの会話はできますが、応募者の表情をしっかり見るために、タブレットやPCなど画面が大きいものを利用するといいでしょう。カメラは、ノートパソコンには内蔵されているものもありますが、なければ別途用意してください。マイクとスピーカーも内蔵されている場合がありますが、ヘッドセットを使えばより相手の声を聞き取りやすくなります。そして実際に面接する場所は、個室のミーティングルームや会議室など静かな室内が望ましいでしょう。面接では履歴書や職務経歴書をもとにした個人情報を含む話もあるので、他のスタッフに聞かれないように配慮をしなければなりません。
ビデオ通話のツールやアプリは、無料のものを始め多くの種類があります。使いやすさもそれぞれ違うので、いろいろと試してみて自社に合ったものを選んでください。
用意できたらまず練習
◆対面との違いを確認
オンライン面接の環境が整ったら、本番の面接で操作や会話に戸惑うことのないよう、事前に練習しておきましょう。
また対面の面接とは少々異なり、言葉を発してから相手に届くまでにタイムラグが生じることもあります。お互いの発言が被らないよう、間の取り方に注意しましょう。カメラの位置によっては目線が変わり、相手に与える印象も変わりますので、可能であれば実際の映像を見ながら調整しておきましょう。
求人情報に“オンライン面接可”を明記
◆応募が増える可能性が高まる
オンライン面接が可能な旨は求人情報にも記載すべきでしょう。前述のように距離や時間の制約があってこれまで応募をためらっていたような方からの応募の可能性も広がるかもしれません。オンライン面接の導入はコスト面でもそれほどハードルは高くないので、応募を増やしたい企業は検討するとよいでしょう。