どんな面接でも最低限おさえるべき質問の仕方
スキルを重視しているのか、キャラクターやポテンシャルを重視しているのかにもよりますが、「質問の内容」以前に「質問するための準備」が重要です。それは、新卒でも中途でも、求職者の履歴書に目を通し、ある程度その内容がわかっている前提で、質問をするということです。
例えば、志望動機や前職での実績などは履歴書や職務経歴書に書いてあります。それをもとに「こう書いてあるけど具体的にどういうことですか」、「この実績はどのようにしてあげたのですか」などと深堀りするしていくことで、求職者は面接官がきちんと自分の情報を把握していることがわかり、よい印象を持つでしょう。面接官の一つひとつの質問から感じられる真摯さが、求職者を惹きつけることも多いです。
また、一番最初の質問は、集団であれ個別であれ、「自己紹介をお願いします」という内容がいいかもしれません。いきなり難しいことを聞いたり、核心をついた質問をしたりするよりも、求職者本人にとっても答えやすいですし、プレゼン能力も測れます。ただし、自己紹介も履歴書に書いてある場合が多いので、「ここに書いてあること以外で自己紹介したいことや、この中で一番のアピールポイントは?」と尋ねてもいいかもしれません。
新卒採用の面接で最低限聞くべきこと
新卒の就活では、併願するのが当たり前です。そのため、他社の選考がどうなっているのか、インターンシップには参加したかなどの活動状況を聞いておくと、こちらからも状況に応じて口説いたり、魅力を感じてもらうためのアプローチをしやすくなります。
中途採用の面接で最低限聞くべきこと
中途の場合も、迷っている他の会社があるか、あるとしたら提示されている条件や仕事内容はどんなものなのかを聞いておく必要があります。どこまで選考が進んでいてどのくらいの給料でオファーを受けているのかなどを確認しておかないと、採用したいと思った場合、こちらから適切な提案を行うことができません。
派遣やパートの面接で最低限聞くべきこと
労働者派遣法では、受け入れる企業が派遣労働者を事前に面接することが禁止されています。ですので、面接という言い方はせず、顔合わせと言います。よほどのことがあれば派遣会社に意見することはできますが、基本的に雇い入れる企業側での選考はできません。
また、派遣やパートは、限られた時間や曜日のみ勤務というケースもあります。週何日勤務で、残業はできるかできないかなど、最初に勤務条件を確認しておかないと、のちにトラブルの原因になります。
面接で絶対に聞いてはならないNG質問とは
厚生労働省が発表している「公正な採用選考の基本」において、面接時に配慮すべき事項が記載されています。本籍・出生地や両親の職業や資産など家庭に関すること、宗教や支持する政党、尊敬する人物などの思想・信条にかかわる質問をすることは不適切です。
また、男女雇用機会均等法により、結婚・出産の予定を聞く質問もしてはいけません。求職者側から、「結婚・出産の予定があるので、そのあたりの制度について聞きたい」という質問をされることは問題ありませんが、面接官側から聞くことは違法となります。これらの事項は応募用紙等に記載させたりするだけでもNGですので、注意しましょう。
どんな面接でも求職者にリスペクトを持って
送られてきている履歴書や職務経歴書に目を通す、本人の適性や能力に関わりのない不遠慮な質問をしないなど、求職者にリスペクトを持って接することが一番大切です。会社に魅力を感じてもらえるよう、応募してくれた求職者に敬意を払って面接に臨みましょう。
<取材先>
core words 株式会社 佐藤タカトシさん
TEXT:小林麻美
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト