内定承諾後に辞退する候補者の割合は?

お辞儀をして辞退する女性のイメージ

企業が内定を出し、応募者もそれを承諾したはずが、のちに翻意して入社を辞退してしまうケースは意外と少なくありません。企業側にとっては選考をやり直さなければならず、採用戦略の修正を迫られる困った問題と言えます。
 
内定承諾後の辞退はどのくらいの割合で、また、どのような理由で起きるのでしょうか。企業が留意すべき点も含めて、大手企業の採用・人事責任者を経験してきた株式会社人材研究所・代表の曽和利光さんにアドバイスをいただきました。

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内定辞退はどのくらいの割合で起きるのか

平均的に見て、企業から内定の通知を受けていながら辞退するケースは、新卒採用でおよそ6割に上ります。一方、新卒採用に比べて、短期間で選考を終えることの多い中途採用の内定後辞退の確率は1〜2割程で、応募者が翻意に至るだけの時間がなく、内定から入社までが比較的スムーズに運ぶ場合は辞退の割合も低いと見ていいでしょう。
 
特に新卒採用においてなぜこれほどの割合で内定辞退が起きるのかといえば、これは内定の承諾に拘束力がなく、単なる口約束程度に過ぎないことに一因があります。応募者からすると、1つの企業の内定にとらわれず、就職活動(あるいは転職活動)をその後も続行することは珍しくないのです。


 
新卒採用 

承諾後の内定辞退が起きる主な理由

内定承諾後に辞退が起きる主な理由は、大まかに3つあげられます。まず1つめは、より理想に近い会社や、より条件の良い会社への入社が後から決まった場合です。複数の会社を並行して受けている応募者も多く、優先順位がつけられるのは避けられません。
 
次に、面接時の対応に相手が不満を感じていたケースです。面接官の態度や発言に不快な思いをさせられたり、会社の社風や雰囲気が明らかに自分とは合わないと感じた応募者が、内定を受けた後に入社を断るケースは少なくありません。
 
そして最後は、選考プロセスの流れに相手が不満を感じていた場合です。たとえば面接の通知や結果の連絡が毎回遅く、選考がなかなか進まなかったり、問い合わせに対するレスポンスが悪かったりすると、応募者は企業に不信感を持ってしまうものです。なかには連絡が遅いのは自分に対する評価が低いからだと誤解し、他社に乗り換えられてしまうケースもあるので注意が必要です。
 
また、例外として新卒採用の場合は、会社側の対応や体制に不満はなくても、同期のメンバーとなじめそうもないとの理由で、入社を躊躇する人も散見されます。働く本人からすると、これは決して小さな問題ではありません。

 

内定承諾後の辞退を防ぐためにはどうすればいいのか

内定承諾後の辞退をできるだけ防ぐためには、面接時の対応を見直したり、選考フローのテコ入れを行ったりすることで、前述の原因のいくつかは解消できるでしょう。
 
しかし、自社よりも良い条件の会社に応募者が惹かれるのは、防ぎようがないのが実情です。それがもし給与の金額の問題であるなら、条件を改善するなどすれば交渉の余地はあるかもしれません。しかし、人材が自社よりも志望度の高い会社に流れてしまうのは、ある程度仕方のないことです。深追いせず、次の応募者に期待しましょう。
 
気をつけなければならないのは、昨今よく話題に上がる“オワハラ”の問題です。自社が内定を出した時点で、応募者のそれ以上の就活をストップさせようと迫るのはハラスメントにあたり、人材を逃すだけでなく、イメージ悪化にもつながります。
 
そこで企業にとって大切なのは、最終面接の合格と内定を分けて考えることです。つまり、応募者に最終面接の合格を通知し、本当に入社の意思があるのかどうかを確認したうえで内定を出すのです。
 
この際、そもそもが少人数の採用枠であるという社内事情を伝え、あとから辞退されると困ってしまう旨を正直に明かすのもいいでしょう。互いに腹を割ったコミュニケーションを重ねたうえで納得すれば、内定承諾後の辞退を抑えることができるはずです。

 

<取材先>
人材研究所 代表取締役社長 曽和 利光さん 京都大学卒業後、リクルートに入社。人事部のゼネラルマネージャーとして培ったスキル・ノウハウと、2万人の面接経験を融合しワンランク上の人材を採用する独自手法を確立。その後、大手生命保険会社などで一貫して人事領域で活躍し、2011年に株式会社人材研究所設立。著書に『就活「後ろ倒し」の衝撃』(東洋経済新聞社)などがある。
 
TEXT:友清 哲
EDITING:Indeed Japan + 波多野友子 + ノオト

 


 
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