オワハラとは? 人事担当者が知っておくべきNG行為

面接を受けている女性の後ろ姿

「若者雇用促進法」第7条に基づき「事業主等指針」が2021年4月に改正されました。その一つである「公平・公正な就職機会の提供」は、昨今問題になっている「オワハラ」防止に向けた措置です。
 
どのようなケースがオワハラに該当するのでしょうか。今後、採用にあたって人事担当者が気をつけるべき点などについて、弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士の家永勲さんに伺いました。

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オワハラとは

事業主等指針が改正された背景には、企業による就活生へのハラスメント問題が挙げられます。パワハラ、セクハラだけでなく、就職活動のみで使われる「オワハラ」という用語も誕生しました。
 
オワハラとは「就活終われハラスメント」の略語で、企業が特に入社してほしいと考える就活生に対して、就職活動の終了を迫る行為全般を指します。
 
オワハラは一般用語であり法令用語ではないため、事業主等指針にその言葉自体は明記されていません。しかし、オワハラに相当する文言として、改正された「4. 公平・公正な就職機会の提供」の事項には、「青少年の職業選択の自由を妨げる行為等については、青少年に対する公平・公正な就職機会の提供の観点から行わないこと」と記されています。

 

オワハラに当たるケース

オワハラの具体的な例には、以下のようなものが挙げられます。直接的な行為はもちろんですが、間接的な行為もオワハラに当たる可能性があるので気をつけてください。

 

◆オワハラの具体例

  • 採用内定または採用内々定と引き替えに、他社への就職活動をやめるよう強要する行為
  • 採用内定または採用内々定と引き替えに、他社の内定を辞退するよう強要する行為
  • 他社の選考を受けているのが発覚した際には内定を取り消すと警告する行為
  • 就活生の内定辞退の意思表示に対して、長時間に及ぶ説得を試みる行為
  • 他社の選考が集中しやすい時期に自社の内定者向けイベントなどを設定し、参加を義務付ける行為(不参加の場合は内定取り消しと警告)

 

オワハラの違法性

オワハラ自体を罰する法律はありません。しかし、強制的かつ高圧的な行為を行った場合、脅迫罪や強要罪などに問われる可能性がないとはいえません。
 
また、妨害行為に耐えかねて就活生が精神的苦痛を訴えた場合、損害賠償の対象になることもあります。

 

採用活動の際に気をつけるべきこと

法的な問題への発展はもちろんですが、今の時代、それ以上に配慮するべきなのが、SNSなどによるネット上での情報拡散です。
 
たとえ違法行為ではなかったとしても、就活生がSNSなどに「オワハラをしている企業」という書き込みをし、それが拡散されれば、企業の信用が著しく低下するのは間違いありません。甚大な損害を被るリスクを背負うことになります。
 
人事担当者は、就活生の「職業選択の自由」や「自由な意思決定」を妨げるような無理強いをしていないかどうか、常に意識する必要があるでしょう。
 
そして、内定者に辞退することなく入社してもらうためには、オワハラのような行為ではなく、自由に参加できる内定者懇談会や会社の雰囲気を知ってもらうための訪問会を開催するなど、自社の魅力をより知ってもらうための努力することが大切です。

 


※記事内で取り上げた法令は2021年7月時点のものです。
 
<取材先>
弁護士 家永 勲さん
東京弁護士会所属、弁護士法人ALG&Associates 執行役員 企業法務事業部長。
多数の企業からの法務に関する相談、紛争対応、訴訟対応に従事し、企業経営に付随して生じる様々な法的な課題の解決にも尽力している。近著に「中小企業のためのトラブルリスクと対応策Q&A」(労働調査会)がある他、労政時報、労務事情等へ多数の論稿がある。
 
TEXT:塚本佳子
EDITING:Indeed Japan + 南澤悠佳 + ノオト


 
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