「パーパスコンテンツ」は自社の理念を伝えるコンテンツです。企業理念は抽象的・概念的になりがちですが、パーパスコンテンツを通して求職者にしっかりと伝えられれば、多くのメリットが得られます。

「パーパスコンテンツ」とは

「自社は社会にどんな価値を提供するために存在しているのか」、社会における企業の存在価値、事業活動の源泉にあるものを示すのが「パーパス(purpose)」です。一般的に「企業理念」や「ミッション」と呼ばれるものがこれにあたります。

「パーパスコンテンツ」は、そうしたものを外部に発信するためのもので、たとえば、「経営者のメッセージ」「経営理念」「ミッション・バリュー」「経営陣のインタビュー」などがこれに当たります。

なお、「パーパスコンテンツ」は「カルチャーコンテンツ」と並ぶ、「シェアードバリューコンテンツ」2大要素のうちの一つです。

「シェアードバリューコンテンツ」や「カルチャーコンテンツ」については、以下のコンテンツで詳しく解説しています。
【用語解説】カルチャーコンテンツ
【用語解説】シェアードバリューコンテンツ

「パーパスコンテンツ」の目的と効果

企業が「パーパスコンテンツ」を発信することで、主に次のような効果が期待できます。

・企業ブランディング
自社の理念とそれに基づく取り組みの適切な発信で、企業の認知拡大のほか、社会的取り組みへの評価が期待できます。それにより、企業としてのイメージアップやブランド力向上にもつながることでしょう。

・入社後ミスマッチの防止や現職メンバーのモチベーション向上
自社の理念を、広く丁寧に発信することで、より多くの求職者の共感を得られる可能性が高まります。そうした求職者の応募が増えることで、入社後のミスマッチの緩和につながり、早期退職などの防止が期待できます。また、求職者のみならず、自社の理念や事業に対する想いが共有されることで、現職の従業員のモチベーション向上にもつながるケースもあります。

「パーパスコンテンツ」の3つの伝え方

「パーパスコンテンツ」の作成に当たっては、次の3つの「伝え方」を意識しましょう。

1.創業者・経営者の「声」で伝える
自社のパーパスを、求職者に「自分ゴト化」してもらうためには、創業者・経営者が、自らの想いと自社の目指す姿を「声(メッセージ)」として示すことが大切です。

例えば「経営陣のインタビュー」などの場合、この点を意識することで言葉選びや掲載する写真なども変わってくるはずです。プロフィール写真もかしこまったものではなく、「理念に共感する人に来てほしい」という想いが感じられる写真を撮り下ろす方が良いかもしれません。また、理念やミッションを掲げた経緯なども伝えることで、より理解・共感されやすくなるでしょう。

2.ストーリーで伝える
パーパスの実現に向けて自社はどのような活動を行なっているのか、そしてそれは社会にどのような影響を与えるのか、ストーリーとして伝えましょう。

求職者が「意味報酬」を重視する今、「やりがい」は仕事選びに大きな意味を持ちます。

「どのようなきっかけで企業の理念に共感したのか」「プロジェクトをやり遂げて、新たに気づいた企業の社会的な存在意義は何か」といった社員目線の「ストーリー」は、求職者に「自分ゴト化」して受け取ってもらうために有効です。自社に共感し、自社で働く姿を想像する助けとなるでしょう。

3.動画で伝える
「パーパスコンテンツ」となる内容の多くは、概念的・抽象的なものです。そのため、文章だけでは直感的に理解しにくく、真意が伝わりづらいケースもあります。そこで、ビジュアルで伝えることができ、ストーリーの表現もできる動画の活用が有効です。

「自社のモノ・サービスが顧客の生活を豊かにしているシーン」「自社の事業が社会課題の解決に貢献しているシーン」など発信することで、パーパスに基づいた取り組みがどのように社会に貢献し、ひいては求職者にとっての働く喜びにつながるのか、より強い共感を持って伝わるはずです。

◆「パーパスコンテンツ」を含む、注目の採用手法「オウンドメディアリクルーティング」について、より具体的なイメージや実践方法についての理解を深めるためのコンテンツも併せてご覧ください。
Owned Media Recruitingとは?
中小企業のための、Indeed(インディード)を活用した「オウンドメディアリクルーティング(Owned Media Recruiting)」